蹴球日記

柏レイソルやバルセロナ時々雑談

水戸戦で感じた前線の駒不足 出てこいアカデミー産のアタッカー

 完全に力負けした水戸戦ですが、気になったのアタッカーの駒不足でした。

 瀬川がサイドバックにコンバート中、オルンガが代表招集中ということもありますが、水戸戦の控えのアタッカーは、長い間出場機会が得られていないガブリエルと出場経験が乏しい細谷と鵜木(彼らのポテンシャルは間違いないので、これからじっくり育てていきたい)しかいませんでした。

 アタッカーの駒不足については、ネルシーニョも感じており、「中盤の選手に比べて、アタッカーは計算できる選手が少ない」というニュアンスのコメントもありました。(詳しくは、鈴木潤さんの柏フットボールジャーナルを参照)

 上手くいっていないアタッカーの育成

 こういう時こそ、アカデミー出身で経験のある選手がいたらと思ってしまいます。しかし、ここ数年アカデミー出身アタッカーの育成が上手くいっているとは言えません。

 工藤壮人武富孝介以降は、木村裕、大島康樹などトップチームに昇格はしたものの定着した選手は皆無です。また、アカデミーで得点を量産していた、浮田健誠、森海渡はトップ昇格が見送られ大学進学、そして最も期待されていた中村駿太にいたってはアカデミー最終年に青森山田高校に移籍(その後モンテディオ山形へ加入)。

 柏レイソルというクラブは、中盤以下アカデミーの選手が使われたり、高卒・大卒の選手を育成し使いますが、アタッカーの選手は強力なブラジル選手に頼ってきた歴史があり、それが現在にも続いています。それ故、激しい競争を強いられ、アタッカーとしてレギュラーを勝ち取るのは難しいクラブです。

 しかし、アタッカーでアカデミーの選手がいないのは寂しい。なんせ、アカデミーの選手が点取ると盛り上がるんですよね。

 個人的には、トップ昇格は果たせずも、熊本、讃岐、岡山などでたくましく成長し、今季は岡山でキャプテンかつ得点を量産している仲間隼斗に戻ってきてほしいなんて思います。

 また、細谷や鵜木にはネルシーニョのもとでのびのび成長してほしい。

 しっかり育て、一人でも定着する選手、日立台を沸かす選手が出てきてほしいかぎりです。

J2リーグ 第20節 モンテディオ山形VS柏レイソル 見つけた最適解

 前半は終始うちがボールを支配し、山形の強度の高いプレスをいなし、シュートチャンスを作り出すことが出来ていました。今シーズンよくやる裏へのロングボールも、ただやみくもに蹴るのではなく、ディフェンスラインでボール回し、相手のプレスを誘き寄せてから蹴るといった工夫も見られました。守備時は、前節同様菊池のポジションチェンジによって5−4−1になったり、4−4−2になったりと相手のシステムとのギャップができないよう臨機応変にシステムを変更。ディフェンス時にそれぞれがやることがはっきりしたため、マークがうやむやになるシーンはほとんど見受けられませんでした。

  後半に入ると、リードしているため「自陣でブロックを作ってカウンター」に戦い方を変えました。カウンターのスピード感があり、ゴールは奪えませんでしたが相手に脅威を与えることは出来たのではないでしょうか。

頼りになるベテラン勢

 この直近3試合を見て、タニの存在が大きいと感じます。タニがスタメンに復帰して以降、後ろでのボール回しがスムーズになり、縦パスも随分と入るようになりました。

 鎌田は、前節のクレーべに続き、ジェフェルソンバイアーノをシャットアウト。さらには、コーナキックからキタジばりのバックヘッドでゴールまで奪いました。

 

低迷期を脱した?

 4−4−2に変えてから、単調な試合運びやはっきりしない守備はなくなり、チームが自信を持って戦えているように見えます。

 次節は、天皇杯を挟んでの上位甲府戦。開幕戦以来の連勝を伸ばし、自動昇格圏とのポイント差を縮めたいところです。

 

 

 

  

 

  

J2リーグ 第19節 柏レイソルVSジェフ千葉 久々の快勝!

  久々の快勝です!シュートは18本対3。前半はシュート0に抑え、こちらが2点をとりました。

 臨機応変なシステム変更

 レイソルは、前節福岡戦と同様4−4−2の布陣でスタートしました。しかし、これはあくまでなスタートの布陣であって、試合が始まってからは、相手のシステムに合わせて(ミスマッチが生じないように)臨機応変に変更し、基本的にはマンツーマンで守備するような格好でした。

 江坂と瀬川の積極的なプレスに後ろも追随し、相手にパスコースを作らせません。クレーべに向けたロングボールは、染谷と鎌田とが競り勝つ。特に鎌田が素晴らしかった。繋ぐところが繋げますし、うちのディフェンダー陣の中でもクリアの飛距離が頭抜けている。一発で陣地挽回できるのが大きいんですよね。

 鎌田と染谷が二人ともイエローをもらい、強くいけなくなってからは、クレーべに基点を作られてしまうシーンがありましたが、それまでは完封といっていいのではないでしょうか。

 システム変更で重要な役割を担ったのは菊池大介でした。攻撃時は左サイドハーフですが、ディフェンス時は、ディフェンスラインに降りて5バックになっていました。彼の豊富なスタミナや献身性を生かせる、正しい使い方だと感じました。

進歩を見せた攻撃 

 ジェフの守備がお粗末だったこともありますが、ボールを奪ってからの縦への早い攻撃でなんどもゴールを脅かしました。これまでもずっと縦への早い攻撃をやっていましたが、それはクリスやオルンガに向けたロングボールでした。今節は、複数人が連動し、繋ぎながらの攻撃が見られました。

 1点目は、まさにその形でしたね。あんなに綺麗に崩したのは久々です。クリスがシュートを打ったとき、高く枠外に飛んでいくのが勝ってに見えてしまいました。クリスごめんなさい。

 

 後半、前線4枚のスタミナが切れてきて、プレスの強度が落ちた際には、ジェフに盛り返されたシーンがありました。特に疲労が見えた江坂を田中陸あたりと変えてもよかったと思いますが(クリスは露骨にサボり始めましたけど、ネルシーニョは変えないよね)、第1次政権時と同様、ネルシーニョの中で「上手くいっている」と思った時は、変えないんですよね。

 

 

千葉ダービーを制し、首位山形戦に向かいたい

 今節は、2010年以来のリーグ戦での千葉ダービーです。まさか、またJ2で戦うとは思っていませんでしたが…

 今シーズンの千葉は5勝7分6敗の15位と低迷が続いています。

ハイラインへ回帰中?

 第5節からエスナイデル監督に代わりが江尻監督が就任しました。江尻監督就任当初はエスナイデル監督の代名詞であった「ハイライン」を封印していました。しかし、ここ数試合はまたハイライン・ハイプレスに戻りつつあります。エスナイデル監督時のように極端なハイラインではないので、一発で裏取られてGKと一対一というようなシーンはありませんが、攻→守への切り替えが遅く3−4−3のウィングバック裏を狙われたり、戻りが遅くがっつり空いているバイタルエリアを狙われたりと安定しない守備が見られます。また、ハイライン・ハイプレスの影響なのか60分過ぎぐらいには、選手が明らかにへばり始めます(明らかに対戦チームよりへばっている)

攻撃は基本的にはサイド

 江尻監督は「中央突破も狙う」というようなコメントがありましたが、あまりそのようなプレーは見られず、基本的には為田や茶島の突破からのクロスにクレーべや船山が合わせる、もしくはセカンドボールを堀米を狙うといった形が見られます。

 クレーべは要注意です。うちのジャンボミカ同様J2では反則級。屈強なフィジカルと足元の技術を生かしたポストプレーができ、クロスに合わせると技術が上手い。クレーべ、船山、堀米のトリデンテは驚異です。

 

流れを変える絶好の機会

 愛媛に負け、福岡に引き分けなかなかピリッとしないレイソルです。この流れを変えるには、このホーム日立台での千葉ダービーは絶好の機会です。

 上位との勝ち点差を考えてもこれ以上離されるわけにはいかないので当然勝ちが必要です。

 この千葉ダービーを弾みにし、次節首位モンテディオ山形戦を迎えたいものです。

 

 

 

 

J2リーグ 第18節 アビスパ福岡VS柏レイソル 矛盾は続く

 うちは、久々の4−4−2。瀬川・江坂の2トップ、RSHクリス、LSHにガブリエルをチョイス。

 アビスパは、うち相手だからなのか、今後のベースにしていくのか分かりませんが、5−4−1の布陣。

 アビスパとしては、これまで基準点の定まらない前からのプレスで失点を重ねていましたが、今回は5バックにして5−4のブロックを形成。守ってカウンター狙いに変更してきました(ただ、アビスパスタイルの兼ね合いもあるので、遅攻時はボールポゼッションを重視しているように見えました)。これがレイソルを苦しめる結果になり、久藤采配は当たった形になったのではないでしょうか。

 

最後に出ててメンバーがスタメンでよかった

 前節と同様にやりたいサッカー(やるべきサッカー)に合っていないメンバー選考が気になります。ボールを握る時間が多くなるこの試合では、小池をチョイスすべきでした。狭いスペースにパスを打ち込める小池がスタメンでない理由が分かりませんし(高橋峻希は決して悪くはなかったですけどね)狭いスペースでもボールを受けることが上手な細谷も最初からスタメンでよかったと思います。

 ガブリエルについては、もう十分試したと思います。コンディションが整っていないとは思えないので、これが彼の実力であればもういいかなと。守備では、気持ちが空回りしてしまっているのか、ボールを取りに行けばほとんどがファールになっており(危険な位置で、フリーキックを与えてしまっていた)、攻撃時も特別なプレーが出来ているわけでもなく、不用意なボールロストもあります。彼を使うなら、アカデミーの出身選手をつかってほしいとも思います。 

 

これを修正力とは言わない

 前節も今節も、ネルシーニョの交代策や途中でのシステム変更等も当たってはいます。さすがネルシーニョの修正力と言いたいところですが、そもそものゲームプランやメンバー選考が誤っているため、本来する必要のない修正です。第一次政権時の「修正力」とは違います。

 

 次節は千葉ダービー。悪い流れを変えるには絶好の機会だと思います。何とか勝ち点3を積み上げてほしいです。

 

 

 

 

苦しい立場同士の戦い アビスパ福岡戦

 アビスパ福岡は、現在21位と苦しんでいます。

 アビスパ福岡のイメージ(正確に言うと井原監督時のイメージ)は、「堅実なサッカー」 堅い守備とウェリトンなどの高さとパワーのあるFWを生かした攻撃。

 今シーズンから?はクラブの方針として「高いボールポゼッションとゾーンコントロール」を目標に、ファビオペッキア監督を招聘。

 しかし、結果は出ず、6月に入って家庭の事情で退任(うちも数年前に、名前も出したくないどっかのだれかさんが同じ理由でいなくなりましたね)。前節の水戸戦から、久藤清一監督が指揮をとっています。

 前節の試合前コメントを聞く&試合内容を見る限り、基本的にやるサッカーは変ってません。

アビスパの攻撃

 確かに、ボールポゼッションはできているのだけれど、守備的なチームが主導権を握るサッカーに移行するときにありがちな現象「ただボールポゼッションしているだけ」が見られます。うちも2009年の高橋監督の時にそうでしたね。

 それでも前線のタレントは豊富です。松田力はボールポゼッションの中で、ライン間で上手に受けて決定的な仕事ができますし、石津と輪湖ちゃんの左サイドも強烈です。そして、一番怖いのが井原監督時代からの遺産なのかシンプルなクロス攻撃。輪湖や石津のクロスにヤンドンヒョン、城後、松田力が飛び込む攻撃は驚異です。何しろここ数年うちはクロスからの失点が多いですしね。やられまくってるからかクロスがファーサイドに飛ぶだけでひやっとします。相手の左サイドからのクロス対応となるとうちの右CBが跳ね返さなければならないことが多くなりそう。(杉井もしくは古賀太陽、頼みます)

アビスパの守備

 基本的には前からプレスに行きますが、剥がされるシーンが多々見られます。まず、FWのプレスが曖昧。チームとしてどこからプレスに行くのかが決まってない印象。とりあえず出たとこ勝負でプレスにいき簡単に剥がされる。FWがプレスに行っているので、中盤もそれに合わせて行くしかない。ボランチ鈴木惇田邉草民が「行っても取れないのになぁー」と辛そうにディフェンスするシーンが見られます。

 簡単に言うと、うちの前節の愛媛戦みたい守備ですね。

落ち着いて回せば、必ずチャンスはくる

 うちとしては、緩い前線のプレスを剥がして、中盤やディフェンスラインを引きづり出して、空いたスぺースを攻略する。早く点がとりたいがために、焦って攻めてはダメです。しっかりボールを動かせば必ずチャンスはくる。手塚、江坂あたりをつかってほしいですが、どうなるでしょうか。

 クリスは2試合連続ゴール頼みます! 

J2リーグ 第17節 愛媛FCVS柏レイソル ネルシーニョの矛盾

 勝ち点3が必要な試合で、間違いなく今シーズンワーストのゲームをしてしまいました。

出てるメンバーとやるサッカーの矛盾 ①守備面

 試合後のネルシーニョのコメントを見る限り、前からプレスをはめにいってショートカウンターが狙いのようでした。

 ただ、試合を見る限りそうとは思えません。クリスとガブリエルのプレスは決してタイトとは言えないし、プレスにいっても後ろがついてこない。

 そもそも、「前からいく」のであるならば、ガブリエルではなく瀬川でよかったし、システムも2トップではなく、江坂投入後のように最初から3トップで相手の3バックに当ててマークをはっきりさせるべきでした。

出てるメンバーとやるサッカーの矛盾 ②攻撃面

 この試合はジャンボミカが欠場のため、ラフに放り込むよりもある程度後ろから丁寧に繋ぐサッカーが求められました。そのためか、スタメンには手塚が抜擢され、ディフェンスラインには杉井、左サイドには宮本が入りました。主にルヴァンカップ最終節仙台戦のメンバーがベースになりました。あの試合は結果はついてきませんでしたが、ビルドアップのスムーズは見ることができました。

 しかし、試合が始まってみると、相手の3トップでのプレスに対しこちら3バックが正面から受ける形になり窒息。杉井、田上から前線にめがけて放り込むシーンが多々見られ、手塚が触る機会がほとんどありません(そのまま前半29分に交代)。

 アンカーの祐介も効いてるとは言い難く、逆にアンカーを手塚ないしタニにしとけば、ディフェンスラインにおちて相手のプレスをいなすことができたかもしれません。

 また、繋ぐのであれば小池は必ず出すべきです。(前節の途中交代といい、今節のベンチといい理由が分からない)

 

 とにかく攻撃にせよ守備にせよやりたいことに対して、メンバー・戦術がちぐはぐになったまま90分が過ぎてしまいました。ポジティブな要素がない試合の後の1週間はつらいものがありますね。